昨夏、「夏バテを利用してなんとか痩せられないものか」などと言っていたというのに。なぜか、昨年の秋ごろからみるみる減量。「どうやって痩せたの? 羨ましい!」という友人たちに、「多分、ストレス」と力なく答える今日この頃。すると、「ストレスあると太るじゃん!」と、苛立ちの混じった声で反論され……。いえね、私、ストレスで痩せる体質らしいですよ。昔、取材をしたダイエットクリニックの医師に言われました。「珍しい体質ですね」と。
いつもしていた指輪が、ゴトッと音を立てて床に落ち、『指まで痩せたのか…』と呆然。落とした場所が自宅でよかった、と無理やり幸運を見つけて喜びを感じてみたりして。
これだけ痩せると、補正に戸惑います。今までしていた補正ではダメなのです。さらに、帯の柄出しも変わるわ、と着付けのたびに「今の体型の自分の着付け」を模索しなくてはなりません。コーリンベルトの長さを調節したりして。あれこれ、試行錯誤しております。
さらに、この1年半ほどの間にもうひとつの変化が…。
一重まぶたから、二重まぶたになりました。自然に。
大人になると、数年ぶり、というご無沙汰の友達も多くなってきます。2年以上、会っていない友達と会うと、みな、私の顔を凝視する。友達たちの顔にはこう書いてあります。『なんで、二重なの? もしかしてオペ?』と。
聞かれもしていないのに、「自然に二重になったのよ」と説明し始めるのも言い訳がましくて、かえってオペ疑惑が濃厚になりそうで。私もどうしていいのか分からなくて。でも、友達の視線は私の目に釘づけ。そして、おもむろに「まつ毛エクステしてみたんだけどね」などと、目周辺の話題を切り出す友。「年取ると、目元がぼやけてくるじゃない?」などと加齢と二重の関係にさぐりを入れてくる。
そこで、私は耐え切れず「アタシの目が気になってるんでしょ?」と核心を突く。あからさまに、喜びの表情になる友。『そう、そのことが聞きたかったのよ!』と瞳を輝かせ、私の告白を聞き逃すまい、と言わんばかりに前のめりになりつつ、「どうしたの? 二重じゃん」。
「加齢現象だよ。つまり、シワ、みたいなもん」
あまりのつまらない回答に、友達はみな、失望します。
アイプチとか、そういうものを使ったわけでもないんですのよ。ただ、いつの間にか、なんだか二重になってたわけで。
一重まぶた時代に取材した美容整形外科医は、「貴女のまぶたは切開法でやらないと二重にはならないね。この先、自然に二重になることもないでしょう」と診断していましたっけ。ドクター、誤診でしたね。
あ、今、気付いたのですが…。もしかして、私の激ヤセも、医療の発達の賜物だと誤解されてる!?