こんにちは。栗原貴子です。
フリーランスのライターとして、
これまでおよそ2000人以上の人たちに
インタビューをして参りました。
有名人、著名人、専門家たちに、
職業上の立場からのコメントをいただくこともあれば、
市井の人々の「現実」を伺うこともあります。
同時に、プライベートでも
人から悩み事や胸の内を打ち明けられる機会が多ようで、
リラックスするために訪れたマッサージ店で
お店の人が施術中に
初対面の私に打ち明け話をしてしまうという、
童話『王様の耳はロバの耳』の洞窟のような私です。
本当にいろんな人の、いろんな声を聞いてきました。
なので、たいていの人の話には驚くことができなくなってしまいました。
そう。
人の悩みや打ち明け話って、
ぶっちゃけて言えば「どこにでもある話」なのですね。
仕事、恋愛、結婚、人間関係etc、
悩みのテーマはそれぞれだけど、
共通しているのは
「今」この時点での事象に不満や不安があり、
その不満や不安がこの先の
「未来にも続くのではないか」と感じているということ。
なので、
解決策としては
「今」を「変える」か
それとも「仕方がない」と受け入れるかの二択であって、
多くの人が「変える」を選びたいと思っています。
だけど、
この「変える」を希望していたとしても、
自分の立ち位置や考え方は何ひとつ、変える気がないのに、
自分を取り巻く関係者や環境や状況が
「変わってくれさえすればいいのに」と無意識のうちに思っていることが多い。
または、
「素敵な何かが起こって自分の境遇が一気に改善する」
ということを期待していたりする。
そうやって自分が変わろうとせずに、
年単位で悩み続けている人もいるし、
「彼氏ができた」ら悩める女からは卒業できると思っていたのに、
今度は彼氏との関係に悩むという、
「悩んでいることが趣味なのではないか?」という人もいる。
さて、
悩んでいる人たちには、
悩みの深度によっての強弱があるけれど、
1)人のことを思いやれなくなっている
2)人のアドバイスに、『でも~』と速攻で反論する
3)自分の身の上に起きている出来事が特別なことだと思っている
という共通点があります。
これは実話ですが、分かりやすい例としまして
「愛人と別れて意気消沈しているオレ」
「愛人と別れてショックのあまり生きる希望が持てないオレ」
を切々と語る御仁がいました。
ですが、
愛人が彼の元を去ったのは、
「未来がない関係だから」であり、
大変、ごもっともな話。
この御仁が向き合うべきは、
ご自分の結婚や夫婦関係の問題であることは自明です。
とはいえ、
ご本人は大変、悲観に暮れていらっしゃいました。
この御仁ももちろん、
1)人のことを思いやれなくなっている
2)人のアドバイスに、『でも~』と速攻で反論する
3)自分の身の上に起きている出来事が特別なことだと思っている
状態にあり、
私に切々とそんな話をした上で、
「女性を紹介して欲しい」とまでのたまい、
- をクリア。
私がやんわりと、
「今の結婚生活の問題を解決するほうがいいのでは?」というと
すかさず「でも」と2)をクリア。
こんなにも傷心し、意気消沈しているオレの
恋愛遍歴をとうとうと語り、3)をクリア。
まあ、こうして「分かりやすい例」として挙げることができるので、
特徴的である、ということは事実ですが「特別」ではありません。
上記は
モラルとしてどうなの? な事例なので、
そこにフォーカスしてしまうと、論点がぶれてしまいますが、
これが悩める状態にある人の、典型的な思考回路です。
漢字四文字で表現すると、
自分本位
であることが、よーく分かります。
悩んでいる理由もそうだし、
悩んだ結果の行動もそう。
「自分のことばっかり」です。
とはいえ、彼が
「悲しい」「不幸せだ」と感じているのも事実。
愛人云々の事例だと極端すぎてピンと来ないかもしれないけれど、
「会社の愚痴」とか「お金がない」とか
「仕事がつらい」といったことを、
「そういう時期、あるよね?」の度を超えて
長期間にわたって年単位で切々と言い続ける人、少なくありません。
私が思う「長期間」とは1年です。
1年以上、同じようなことで悩んでいたら、
周囲の人たちは、内心、「呆れている」し、
「解決する気はないんだな」と思われていると思った方がいいでしょう。
私自身も、いろいろと悩んできましたので
自分本位になっていましたが、
悩んでいるときって「その状態から抜け出したい」のですよね。
でも、自分本位な状態で誰かに愚痴っても、相談しても
絶対に抜け出すことはできないのも事実。
まずは、
「自分本位」な状態になっていることを
きっちり自覚することが大切です。
その上で、
上記の御仁が
「新しい愛人ができれば問題解決」ではないように、
自分自身の「あり方」と向き合うこと。
それが「抜け出す」ための唯一のカギです。
さて。
私のことをちょっと自分本位で語らせていただくと。
私自身、この数年、悩める時期を過ごしていました。
自分本位MAXでした。
そういう時期を過ごして、
長年、聞き続けてきた悩める人の声と
悩んでいるときの心理状態にパターンがあることに気づきました。
そして、その心理状態こそが、悩みを生み出す源泉となっていることにも。
今まで、プライベートで個人的にいろいろな人の悩みを聞き、
パーソナルにアドバイスをしてきました。
そして、気づいたのです。
「わたし、いっつも同じこと言ってるな」と。
それが、「抜け出す」ためのカギ、マスターキーなのだと気が付きました。
同時に、
ひとり、ひとりに同じことを、友人知人という立場で
個人的な「相談」として、話を聞いたり、
アドバイスすることにも疑問を抱くようになりました。
なぜなら、私もくたびれちゃうので、
つい耳の痛いことをズバッといったりしちゃって、
相手をムッとさせたりして。
『何やっているんだろう』って反省したりして、大変なのです。
なので、
これからはこれまで私がプロとして聞いたこと、
一個人として経験したこと、
すべてを総括して「マスターキー」の探し方と使い方を
私の得意分野である、文章で語っていきたいと思います。
やたいように、やります!ので。
どうぞ、よろしくお願いいたします。