今日、着物でバスに乗っていたら、おじいさんが「あなた、踊りのお師匠さん?」と話しかけてきました。
「いいえ。違います」と笑顔で答えるも、おじいさん、耳が遠いのか「で、お師匠さん?」と大声でリピート。「違います」と答えると「じゃあ、女優さん?」、「違います」、「え?女優さん?」。噛み合わない会話。どんどん、声が大きくなるおじいさん。車中の人が『うるさいなあ』という顔でこちらをチラチラご覧になっているのですが、お構いなしのおじいさん。
「そっか、女優さんかあ」。
あれだけ「違う」と言っているのに、ひとりで納得しているおじいさん。
お気の毒な人を見る目で私を見つめる乗客の皆様。消えてなくなりたい、とこれほどまでに切実に思ったことはありませんでした。
昨日といい、今日といい、やけにおじいさんに縁のある私です。