実家に出張土産の赤福を届けにいきましたところ、いきなり母が「ジムが死んじゃったのよ」。ジム、別に知り合いとかではありません。『ゴースト』という海外ドラマに出てくる霊能者メリンダの夫の役名です。
このジム。ルックスがよいだけでなく、霊のことで奔走するメリンダをサポートしつつ、霊に呼び出されたメリンダが留守をしている間に料理を作ったり、洗い物をしたりといたれりつくせりの良き夫。しかし、あまりの良き夫ぶりが私は気持ち悪くて「ジムは非の打ちどころがなさすぎておかしい」とアンチ・ジム派だったので、母からもたらされたジムの訃報に動じることなく、「で、光の先(ドラマ中で使われている天国を指す表現)に行けたの?」と質問。「メリンダのそばにいるんだ、って言ってたけど、行ったわよ」と母。ジム、無事成仏。
私「でも、ほら、メリンダにホの字だった、大学の教授がいたじゃん」
母「ああ。あの教授はどっかに研究のために行っちゃったのよ。でも、その代わり、霊が見える精神科医と最近は仲がいいのよ。最近、観てないの?」
私「観てない」
赤福を食べながら繰り広げられる、ものすごく、どうでもいい会話。
ジム、メリンダ、チャーリー、ジニー、ブース、ギブスなど、海外ドラマの登場人物をまるで友達のように語る母が、少し、心配になりました。