編集さんと打ち合わせがてら、お茶をした青山のカフェの窓からの、「これぞ、トウキョウ」な景色。
私の父の会社は、東京タワー建設の際の測量をしたのですが。『プロジェクトX』で東京タワーを取り上げた時、まったく触れられませんでした。高所作業をした作業員にくらべて、地面のサイズを測るお仕事は危険でもなんでもありませんので、しょうがないのですが。
そんなご縁で、うちには東京タワーからお歳暮・お中元が届いておりました。私は父の会社が測量したなどという事情をしらないので、「東京タワーは、東京のみんなのうちに石鹸を送っている。えらいなあ」と思い込んでいました。東京から横浜に引っ越してからも届いたので、「東京タワーは全国のお宅に贈っているのか」とさらに勘違いしたものの、さすがにそれはおかしいだろうと、「どうしてうちには東京タワーからのお歳暮がくるのか」と親に質問したところ、事実が判明したのでした。送られてきたのは、東京タワーっぽさはなにもない、普通の石鹸でしたが、あるときから届かなくなりました。たぶん、東京タワー20周年くらいで、うちへの季節のご挨拶は終わったように思います。
東京タワーには、蝋人形館があります(今もあるのでしょうか)。OLになりたてのころ、親友・ケイコちゃんと行ったら、映画の名シーンを再現した蝋人形が新たに設置されており、『羊たちの沈黙』のコ―ナ―のクラリス(ジョディ・フォスター)の人形が、どこからみてもリクルートスーツにしか見えない、冴えないスーツを着ていたのが衝撃的でした。というか、確かにクラリスは冴えないファッションではありましたが、上下紺のスーツではなかったような気がします。
東京タワーからいただいた石鹸でカラダを洗って育った私ですので、カラダに東京タワー愛が染みついているのか、スカイツリーをどうしても受け入れられません。「別に、東京タワーがあるんだからいいじゃんか」と、スカイツリーに関するニュースなどを観るたび、少々、意固地になっております。