今、私はテレビを持っていないので、地震当日はインターネットで情報を収集していました。
翌朝、叔母と電話をしていたとき、テレビがないので被害状況の映像をほとんど観てないことを告げると、「だから、落ち着いていられたんだろうね。テレビを観ると、不安になるよ」と言われました。
その後、ネットでもニュース映像が観られることを知り、アクセスしてみて叔母の言っていたことの意味が分かりました。
テレビで情報を入手することは大切だと思います。瞬時に現地の情報が届けられる今、観ている人はより、リアルに体感してしまいます。
でも、ショッキングな映像は、観ている人の不安と、「何もできない」無力感を増大させる。
被災地に親しい人がいて、まだ、連絡が取れないという友人は、電話越しに「テレビを見ると泣いちゃうから、消したの」と声を詰まらせていました。
被害の状況を正確に伝えること。それは、マスコミの役割です。
被害者の数、マグニチュードの修正。そういった数字は、被害の規模を推測するためには確かに、大切なことでしょう。
けれどその一方で、マスコミ、メディアは、「無事な人たちがこれから、やるべきこと、できること」の情報提供にも力を割く時期なのではないか、と、マスコミの末端で仕事をしてきた私は思うのです。
だから、少しの時間でもテレビを消して。私たちが、不安を募らせずに、「できること」を考えることも大切なのではないかと感じています。