着物の寸法へのこだわりについて、先日、立ち寄ったリサイクル店でお店の人と盛り上がりました。
「ビギナー時代は、ものすごーく気になった裄(ゆき)の長さ(洋服で言えば、八分袖みたいになっちゃうこと)が、この頃、どういうわけか気にならなくなりましたねえ」
と言う私に、激しく同意してくれる着物女子の店員さん。
「そうなんです! でも、着物デビューされたばかりの方はやっぱり気にされるんですよね」
ですな。と私も同意。
これ、手首の、ぐりぐりが見えちゃうか、隠れるかっていう問題です。
ぐりぐりは隠れるのが好ましいとされております。
なぜ、初心者ほど気にするのか。それは、着付け教室で先生が「こうでなくてはいけません!」と教えるからではないか、と店員さんは推察されていました。
たしかに。そうかも!
ただ、着付けの上達、ということを考えると、自分の寸法で誂えたほうが、着付けをしやすいし、その分、早くキレイに着ることができるようになるとは思います。
たとえて言うなら、ジャズピアノ、みたいなものでしょうか。
ジャズが弾けるようになるには、クラシックの基礎からみっちりレッスンすることが欠かせないのと同じように。
着物も、基本をしっかり習得すればいくらでも、アレンジができるようになるのですね。
そのためには、寸法が合った着物を着るのがもっとも近道です。
だから、着物の着付けが上達したら、多少、裄が短くても着こなせるようになるのです。
着付けの工夫でね、1㎝、2㎝くらい、どうとでもなるので。
ただね、その1㎝、2㎝をどうにかするテクを「自分のもの」にするためには、基本を知っていないと難しいのですね。
何事にも、経験が大事、ってことなのですね。