履きやすくて愛用しすぎた草履の鼻緒がだいぶくたびれてしまったので、鼻緒を挿げ替えました。前の鼻緒は水色だったので、今度はオレンジと茶色の中間のような暖色にしました。鼻緒が変わるだけで、まったく違う印象になりました。
ちょっと奮発した草履はこうやってお手入れをしながら、長く履き続けることができます。12月の半ばに挿げ替えをお願いしたというのに、お正月に間に合うようにと届けてくださいました。
草履だけでなく、着物も染め替えといった「イメージチェンジ方法」があります。若い頃に誂えた着物の色が似合わなくなってしまったり、取れないシミができてしまったり、というときは染め替えることでよみがえります。
着物道に足を踏み入れると、着物や草履などの小物類のお値段が高いことに戸惑います。でも、気がつくと何年も愛用し続けているので、よくよく考えるとそんなに「高い買物」ではないのだなあ、と思うようになってきます。むしろ、「お徳なのでは?」と感じることすらあります。
私の訪問着は、二十歳のときに祖母と叔母が誂えてくれたものですが、今も結婚披露宴に出席するときはその訪問着を着ています。私の二十歳のとき、年号は平成になっていましたが、まだ、うっかり「昭和」と口走ってしまう人がいた頃ですので、ずいぶんと長い間、同じ訪問着を愛用していることになります。結婚披露宴に招待されたら、この訪問着を着ればよいわけですので、「何を着ていこう」という悩みとも無縁でいられるのでとてもラクです。