夕方、近所のコンビニに行く途中、足がつってるような歩みで無謀にも、道路を横断する男性が。
『車が通っているのに、危ないなあ』と目で追いながら、コンビニに入り、店の中からヨロヨロしている男性を見ていると、その人、バタっと行き倒れ。
店長に「外で人が倒れました」と告げ、ワタクシも店の外へ。店長が雨のあたらない軒先に件の男性を移動し、「大丈夫ですか?」と二人で声をかける。「救急車、呼びますか?」と聞くと首を横に振る男性。安定したかと思いきや、意味不明かつ、不明瞭な言葉で何事がを喋り、泡をふきはじめる。
店長と「救急車、呼びましょう」とハモり、119番通報。
店長はすごく冷静で、「口につめるものを取ってきます」と店内へ。通りすがりのおじさんも加わってくれ、「寒いよな」と自分が着ていたジャンパーを脱いでその男性の体にかけてあげたので、私は持っていたハンドタオルを頭の下に敷いてあげ、ひたすら話しかけ続けました。
「大丈夫ですよ。どこか痛いところありますか? 傘は危ないですから、こちらにくださいね。ここに置きますよ。救急車、きますからね」
店長がタオルを持って戻ってきて数分後、救急車到着。
「意識はずっとありますし、こちらが話している意味は分かっているようですが、会話はできません」と倒れるまでの様子を一部始終、報告。
長年のフリーライター経験の中で、取材として2回ほど、救命講習を受けたことがありまして。そのとき習ったことが役立ちました。講師の方が「一度、習っていると実際、そういう場面に遭遇しても冷静な対処ができるようになります」とおっしゃっていたこと、はじめて、実感できました。
店長も慣れている様子で、私が「ベルト、ゆるめます?」と聞くと、「ゆるいので大丈夫ですね」と、あ・うんの呼吸。
けれど、その人が倒れた瞬間、近くにいた通行人は全員、スル―して歩いて行ってしまったのです。駆け寄ったのは、コンビニ内にいた私と店長だったという現実にショックを受けました。目の前で人が倒れても通過できる神経って、あまりにも思いやりがなさすぎませんか? 世知辛いご時世とは思っていましたが、こんなに世知辛いなんて!
けれど、救急隊員の人たちは、テキパキとしていてとても素敵でした。世の中の人も、みな、あんな風にテキパキと要領よく仕事をしていたら、ニッポンの景気ももっとよくなるのではないかと思います。とくに、のらりくらりな発言ばかりしている政治家の人、揚げ足取りばかりしている政治家の人は、全員、救急隊員を見習うべきです。
って、私は一体、何が言いたいのか……。
そうだ。日本の今がこんなんなのは、そういうことなんだな。っていうのを感じたんですね。で、なんだか、ちょっと悲しくなっちゃったんですね。
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