目下、人生8度目の引越し準備のまっただ中です。前回の引越しから3年半ほど経っておりますが、この間に引っ越し事情もかなり様変わりしておりますね。
まず、引越しの運送料金が安くなっている!
業者さんによっては、「もし、あたしが引っ越し業者だったら、そんなお値段で引き受けたら後悔しますよ!?」というくらい安いところもありました。そんな料金じゃ、モチベーションも低かろうと思い、「妥当だね」と思える価格の業者さんにしましたが……。
いろんなお手続きが簡単になっている!
ネットで片付くことがこんなに増えていいのでしょうか? 旧型人間のため、「手続き完了メールが届いたが、本当に大丈夫なのか?」といちいち、ドキドキしてしまいます。
インターネット回線の工事が親切対応になっている!
インターネットをはじめた頃に比べると、サービス満点すぎます。お客様(私)がちんぷんかんぷんなことを言っても優しく受け止めてくれるお兄さん。失笑されたり、「そんなんで、よくメールできますね」と、半分怒られたりした昔がウソのようです。
世の中の移り変わりを実感します。
今回の引越しで楽しみなのは、「持ち物を必要最小限にする」という、いわゆるシンプルライフをいよいよ実現できそう、ということです。
女ひとりの生活に、一体、なにがあればいいのか? を追求したい。もちろん、「化粧をやめれば、化粧品はいらないね」みたいな究極のシンプルを目指しているのではありません。それでは、モノを捨てるのではなく、女を捨てることになっちゃいます。
着物って「自分に何が必要か」ががとても分かりやすいんですね。「着物一枚、帯三本」といったりするんですけど、一枚の着物に三本の帯で変化をつけるということなのですが、こういう基準があると、「必要なもの」が見えやすい。比較的お手頃価格な小物類でも、「足袋を衝動買いしちゃった」という行動もしないし。
ところが、洋服になると、「このニット、可愛い」というコーディネート無視な一目ぼれ購入とか、「安かったから」とセールでタイツを買っちゃったりしてしまうのは、どうしてなのでしょうか?価格的な理由もあるのでしょうが「必要かどうか」を考えるフィルターが機能していないような気がするのです。
価格と言えば、100円ショップは便利です。しかし、モノにはやはり「適正価格」があるんだな、ということを先日、痛感しました。
数ヶ月前まで100円ショップで買った調理用の竹のヘラを使っていました。ところが、2か月ほど前、偶然、入った民芸品を扱うお店で竹製のヘラを購入したのです。いわゆる、職人さんが作ったというものですが、私が選んだ小さめのサイズのものは1本600円でした。
これがとても使いやすく、100円ショップのヘラは、以来、出番なし。
それまで、100円ショップのヘラのことを普通に使っていたのに。一度、職人の技で作られたものを手にしたら、もう、戻れなくなりました。
そんなこともあって。やっぱり何事にも「適正価格」があるのだ、と思ったのです。引越しの代金にしてもそうです。人が3人やってきて、重労働してくれることへの対価ですから、「安ければよし」というわけにはいかないと思うんです。
そんなことを考えていたら。
今のデフレ傾向が、超えちゃいけない一線を越えちゃっているように思えてきて。この国の行き着く先を憂いてみたりしたのでした。
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