先週に引き続き、お手入れリシーズとして、今週は「足袋のお洗濯」方法をご紹介します。
じつは、私もビギナー時代に足袋の洗濯に戸惑いました。「洗濯機でフツーに洗ってもいいのか?」、「この金具(コハゼ)が洗濯機を痛めるのでは?」などなど。しかし、洗濯機にすっかり慣れた身には、「手洗い=乾きにくい」というイメージが。そこで、足袋をネットに入れて、洗濯機で洗ったりしていたわけです。
しかし。どういうわけか、洗濯すると足袋が縮んでしまう。で、縮んだ足袋を履いていると、親指のつま先が締め付けられて痛いのよ。そこで、「痛いから新しいのを買おう」となり、いつの間にか、サイズの合わない足袋ばっかり…。という事態になっていました。
密かに「足袋の選択および洗濯」に悩んでいたのですが、ある日、スッキリと解決したのです。デパートで着物関係の催事をやっていたときのこと。「白鹿」というメーカーさんの店頭で、足袋のサイズ測定をやっていたのです。
計ってもらうと、私は「24.5cmの蘭型」ということが判明。さらに、「洗うと足袋が縮んでしまう」問題について尋ねると、「それは、脱水機にかけていませんか?」とズバリ言い当てられたのです。
足袋って洗濯機で洗ってはいけないのです。
そこで、今、私が実践している、足袋の手洗い方法をご紹介しますね。
*これは、あくまでも私個人がやっている洗い方です。洗濯による縮み、色あせなどのトラブルが100%ないとは言い切れませんので、ご了承ください。
<足袋の洗い方>
①洗剤を入れたぬるま湯に、付け置き。付け置き時間は、ま、適宜。
②汚れが浮いてきたところで、洗濯用のブラシ(写真右端のブルーのブラシ。100円均一で売ってます)で足袋の底やつま先、縫い目周辺など、汚れが気になるところをこすり洗いする。
③流水でしっかりすすぐ。
④手で絞る。絞った後は、横方向に引っ張ってから、縦方向に引っ張り、形を整える。
⑤お風呂場や外など、ご都合のよい場所で干す。ちなみに、私は浴室にツッパリ棒をして、そこに写真の物干しグッズをつけて干しています。(いずれも、100円均一で購入)
お風呂の換気扇を回しておけば、一晩であらかた乾きます。
手絞りなので、干している間、水気がボタボタ垂れます。なので、水滴が落ちてもOKな場所に干しましょう。
とまあ、ざっとこんな感じです。足袋屋さんから洗い方をレクチャーしてもらったとき、数名のお客さんが聞いていたのですが、その中の一人のオバチャンがおもむろに、「あ、あの。足袋の内側は洗わなくていいのでしょうか?」と質問。
「付け置きすれば汚れは取れますから」と足袋屋さん。「はあ…。でも…」と、腑に落ちない様子に質問者のオバチャン。そのとき、ワタクシ『このオバチャン、内側の汚れが気になるほど、足が臭いのかしら?』と気になったのですが…。オバチャン、それ以上、質問することもなく、その場を去っていかれたのでした。