ひなこさん、はにわさん、ひとつ前の記事の「ポーちゃんの犬種当てクイズ」に早速、ご回答くださりありがとうございます♪
みなさまも、ぜひ、ご回答くださいませね!
さて。
巷ではシルバーウイークだそうですが。みなさまは、シルバーウイーク、楽しいご予定満載でしょうか?
悲しいかな。こうした連休が、あまり関係ないのが、私の仕事。最近は寄る年並みに勝てず、土日や祭日に、あまり仕事をしないようにはしているのですが、それでも資料や本を読んだりして過ごすことも多いのです。
で、今、『源氏物語』を読んでる。
厳密には、口語訳がバッチリついた、角川書店のビギナーズ・クラシックス日本の古典シリーズを読んでおりますので、「源氏物語を読んでいる」と威張れるほどのことではありませんが。源氏といえば、高校時代の古典の授業と、漫画『あさきゆめみし』で触れてはいるものの、大人になってから手に取ると、だいぶ、印象が違いますね。
高校の古典の授業で、『源氏物語』を取り上げるのに、諸問題というか、無理がある、ということもよく分かります。
そもそも、男女の性愛を描いた物語であるということ。
しかも、一夫一婦制ではないので、いろんなオナゴと付き合っちゃう光源氏。
この2点を、高校生に「理解しろ」というのは難しい。大人としては、現代感覚でみれば乱れ切った源氏のラブライフや、嫉妬のあまりに生霊になってしまうとか、高校生が食いつきそうなところをカットして授業をせざるを得なかったのでしょう。
だから、教科書も先生も「ごにょごにょ」と、何かを隠ぺいしているような気配が漂い、生徒はいまひとつ、すっきりしない。
世界最古の小説。
という、諸外国に誇るべき文学作品であるにも関わらず、である。
そんな、すごい作品なのに、大人たちが取り扱いにオロオロしていた源氏物語。大人のどぎまぎぶりを本能的に感じて、奥歯に物が挟まったような授業にフラストレーションを感じていた女子高生も、オロオロする側の大人になりました。
で、再び、その物語に触れてみると光源氏の「マメさ」と「情のあつさ」「涙もろさ」にビックリします。
なぜなら、大前提として、光源氏はすんごい容姿が美しいわけですよ。たいていの女は源氏にアプローチされたら、拒みきれないわけです。それでいて、マメ。オナゴを傷つけたのでは? と思えば、直ちに文を書いてフォロー。愛に思い悩んだり、感動したら、すぐに落涙。「彼女はルックス的にはいまひとつなんだよなあ」と言いつつも、「そんなに自分を想ってくれていたなんて」と痺れて生活援助。
プレイボーイだけど、モテるだろう。こんな男は。
そして、高校生には、この世界観を理解できないだろう、ということも分かる。
膨大なこの物語を、ちらっと再読しただけで語るのは、大変におこがましいし、語れるほどの知識もないのですが。お伝えしたかったのは、
「読み手の年齢によって、物語の見え方が変わる」
という感動を、久しぶりに強烈に味わったということです。
若いころに読んだ作品を、再び読みなおすことに、不惑という年齢は適しているのかも知れませんね。
まあ、未成年には「まだ、その良さが分からない」というものが多々あり。その一つが、中学生の修学旅行で行った京都。
宿のおじさんに「横浜の子は京都の水を飲むとお腹を壊すから、白湯を飲んでください」と言われたことが、もっとも記憶に残っている思い出だったりする。
ハマッ子のお腹が弱いのか。京都の水が悪いのか。
子供には、「まだ早い」というものを無理して与える必要なんて、ないんだなあとつくづく思うのでした。