こんにちは。栗原貴子です。
昨日、ある編集者さんと話していて、
『婚活の必勝法を求める声は多いけれど、
必勝法なんて存在しないですよね』
という話題になりました。
ちなみに、ベストセラーを手がけてきた敏腕編集者さんは現役既婚者、私は元既婚者。
むしろ、「どうして、今までうまくいかなかったのか」を客観的に分析することのほうが
重要じゃないか、という話に落ち着いた次第です。
書籍も「良い本を作ればぜったい売れる」とは限らない世界。
予期せぬ「神風」が吹いて、売れることもあるし。
A出版社が「売れない」と判断した書籍の企画をB出版社に持ち込んだところ、
B出版社で「うちで出しましょう」となり、大ヒット。
そんなエピソードがゴロゴロしている世界なのです。
企画がダメだった、ではなく
出会いとタイミングなのですよね。
この「出会い」、本の場合、児童書の企画を
学術書専門の出版社に売り込んでも「うちでは、ちょっと」になるのは当たり前ですよね。
さらに、
企画がぴったりマッチする出版社に持ち込んだとしても、
新刊を出版する計画があるかとか、
そもそも、そういう持ち込み企画を受け入れているのか、とか、
それは各社状況が異なります。
婚活にしても、
自分が求められる場所かどうか、
相手の希望に自分が合うのかどうか、
そもそも、相手が求めているタイミングなのか、
そういうことがとても大切になってくる。
だから、
「私がダメだから……」ではないのです!
けれど、婚活がうまくいかない人って、
「私は結局、ダメなんだ」という思いを抱えつつも、
一方で
「出会いさえあれば」「紹介さえしてもらえれば」と思っていたりして、
心の中がかなり矛盾している状態。
肝心の自分がどういう人に求められるのだろうか? といった
客観的な視点がズボッと抜けてしまうのですね。
つまり、商品のアピールが不十分なのに、
売れないのはどうして? と嘆いている広告と同じことなのです。
以前、「良い人いないですかね」と婚活女子に相談されたとき、
私は、その彼女が結婚相手を
どんな風に幸せにできるのかが見えなくて、
「そうねえ……」とお茶を濁したことがあります。
書籍も商品も広告するときには
「購入した人には、こんな良いこと(ベネフィット)が起きますよ」と
予感してもらうことが大切です。
そこがしっかり見えないと、購入には至らない。
ちなみに。
広告では、男性と女性がベネフィットを感じるプロセスが違う、というのがセオリーです。
例えば車ならば、男性は機能(○○エンジン搭載、燃費○㍑とか? よく分からないけど)を
じっくり読み込んでベネフィットを実感します。
女性は、「キーレスエントリーだから荷物があっても大丈夫」
「こんなに可愛い色があるよ」
みたいなところにグッとくる。
燃費は多少、気になるけれどエンジンは、ついていればOK。
男性が機能面からもたらされるであろうベネフィットを推察してグッとくるのに対し、
女性はベネフィットを具体的に列挙されていることを
広告に求めるわけです。
つまり、
女性が「私のよいところ」と思っているアピールポイントが
男性には、まったく響いていない可能性が極めて高い。
え~~~~!ショック!
と思った方も多いと思うのだけど……。
上記の婚活女子の相談に私が親身になれなかったのは、
彼女が男性にどういうベネフィットを提供できる人なのかが見えないだけでなく、
彼女自身の要求ばかりを延々と述べた、からでした。
まずはね、
あなたはどういう人なのかな?を知りたいのね。
そこがいちばん、大切なんだと思うのです。
でも、「私はダメなんだ……」という思いが心の片隅にあると、
自分に自信を持てないから、
あんまり、自分を見せたくない、って気持ちになってしまって、
どんどん、「どういう人間かばれないようにしよう」と無意識のうちに思っちゃって、
つかみどころのない、態度をとってしまいがちなのですよね。
婚活がうまくいかないのは、
①自分がどういう人なのかをちゃんと他人に見せていない
②ベネフィットが男性に分かる形で伝わっていない
この2点に集約されると思いますよ!!
ただし……。
②の男性に分かる形でのベネフィット、には
女性からしてみると、「え?」って思う傾向があるのです。
長くなるので、それはまた次回に!!